Case Study 活用事例

現場は“足”で稼ぐ時代から“目”で守る時代へ

現場は“足”で稼ぐ時代から“目”で守る時代

| リモート検査やリモート現場管理が広がる本当の理由

ひと昔前まで、
「現場を見ないで品質なんて分かるわけがない」
というのが建設業界の常識でした。

しかし実際は、現場監督も検査員も、
朝から車を走らせて現場へ向かい、
見て、歩いて、確認して、また次の現場へ向かう。

そんな毎日が当たり前でした。

ところが最近、
「リモート検査」「リモート現場管理」
という言葉を耳にする機会が増えています。

現場に行かずに確認する。

昔なら少し乱暴に聞こえたかもしれません。

しかし実は今、多くの会社が少しずつその方向へ向かっています。

なぜでしょうか。
それは決して「楽をしたいから」ではありません。

むしろ逆です。

現場が忙しすぎるからです。


| 現場監督は“移動のプロ”になっていないか?

ある現場監督に一日のスケジュールを聞くと、

朝8時にA現場。10時にB現場。
昼からC現場。夕方にD現場。
夜は事務所で写真整理。

そんな話は珍しくありません。
冷静に考えると不思議です。

監督の仕事は、現場を見ることなのか。
それとも、車を運転することなのか。

もちろん現場へ行くことは重要です。

しかし一日のうち何時間も移動していると、
本来使うべき時間が削られていきます。

建設業界では今、職人不足より先に、
「確認する人不足」が起きています。


| リモート確認は“現場に行かない事”ではない

ここで誤解されがちなのが、
リモート現場管理=現場へ行かなくなる
という考え方です。

しかし実際は少し違います。

リモート検査の目的は、
現場を無人化することでも、すべてを遠隔で済ませることでもありません。

本質は、
「確認のためだけの移動」を減らすことにあります。

「現地でしか判断できないこと」と、
「現地に行かなくても判断できること」が混在しています。

例えば、

  • 配筋の全体状況を確認したい
  • 是正箇所が直っているか確認したい
  • 指摘した部分の追加写真が欲しい
  • 下地施工の状況を確認したい

こうした場面では、
現場にいる担当者や職人が写真や動画を共有して、
監督や品質担当者が遠隔から確認できます。

一方で、

  • 複雑な納まりの確認
  • 重要工程の立会い
  • 完成検査
  • 現地でしか分からない違和感の確認

などは、実際に現場へ足を運ぶべき場面です。

つまりリモート現場管理とは、
「現場へ行かなくて済む仕組み」ではなく、
「本当に行くべき現場に集中するための仕組み」
なのです。


その結果、
以前なら「ちょっと気になるから見に行こう」
と半日かけて移動していた確認が、
数分で終わるようになります。

現場の職人や担当者から報告を受け、
遠隔で一次確認を行い、
必要な時だけ現場へ行く。

リモート検査は、現場を減らす仕組みではなく、
現場へ行く価値を高める仕組み
とも言えるでしょう。

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